H-1GPX亀山湖情報!激変の濁流からH-1GPX本番の極限タフを読み解く

H-1GPX亀山湖情報!激変の濁流からH-1GPX本番の極限タフを読み解く

さて、今回は台風直後の亀山湖情報です。

H-1グランプリのプラクティスを兼ねて、開発中である新作プロト「クランキーダーター50SR」のテスト、そして試合本番までの3日間を過ごしてきましたのでその報告になります。

状況としては、釣行の2日前に上陸した台風の影響により、房総半島一帯は記録的な大雨に見舞われました。近隣の印旛沼では堤防が決壊寸前となり、高滝湖も養老川からの猛烈な流入で大被害を受けるなど、各地に甚大な爪痕を残した直後です。

亀山湖自体は壊滅的な水害とまではいかなかったものの、周辺道路は至るところで激しい土砂崩れや崩落が発生しており、袋小路に迷い込む危険があるほどの凄まじい爪痕が残っていました。

湖は当然ながら満水、水質は一面の泥濁り。しかし、水温自体は21℃前後をキープしており、この時期特有の「冷たい雨で一気に水温が急降下して魚が沈黙する」という最悪の展開は免れている様子でした。

魚探の反応を見ると、これだけの泥濁りにもかかわらず粒子が細かいせいか映像は比較的良好。水深3〜5mレンジにベイトや様々な魚の反応が映し出されます。

ただ、濁流時にありがちな「ベイトが中層で右往左往している」という状態ではなく、穏やかにまばらに散ってぼーっとしている印象でした。

そんな中、今年まだ一度も足を踏み入れていなかった折木沢上流を目指して船を進めました。

つばきもとボートさんの上流側へ向かうとさらに濁りが激しくなりますが、所々でクリアな水が湧き出しているスポットが存在します。折木沢と猪川の合流点から先、折木沢の上流へ入ると濁りはややマシになるものの、水温は本湖の20.5℃から19℃台へと低下。

ここで、スピナーベイトを巻いてワンバイトあるもののフックアップせず。「この出方ならトレブルフックが付いたハードルアーのほうが確実に絡め取れる」と判断し、投入したのが開発を進めている「クランキーダーター50SR」でした。

これがまさにドンピシャ。

着水させてリールを普通に巻き始めた瞬間、横からモンドリングバイト!

8時15分、キャッチしたのは520gのナイスフィッシュ。ライブウェルで吐き出したものを確認すると、エビ類に加えて小魚の骨や虫の足が混ざっており、濁りの中で手当たり次第に捕食しているミックス食いの状態でした。

その後もクランキーダーター50SRの快進撃は止まらず、10時までに4バイト3フィッシュ。追加した魚も540gと、獲れる魚がすべて500g以上という素晴らしいクオリティ。濁ったシャローを強波動かつハイピッチで手早く巻いてリアクション気味に食わせる釣りが完全にハマっていました。

しかし、お昼を過ぎて日が昇ると状況は一変。シャローのクランクに対する反応が急激に鈍くなります。

レヴァリエミノー55SPを通すとチェイスはあるもののノンキーパーばかり。秋めいてきたタイミングということもあり、ルアーに適度なスピード感を持たせないと本気食いさせられないと感じました。

そこで投入したのが「ライオットブレード9g」。
クランクでは届かない一段深いレンジを、スピードを維持したまま通していくと、これが功を奏して日中に怒涛の3本キャッチに成功します。

そして初日最大のドラマが訪れたのは押切沢の最奥。

滝から流れ込むインレット周辺は、泥濁りの中にクリアで温かい水が差し込む超一等地でした。バズベイトやスピナーベイトを流した後、「絶対にこのピンスポットに潜んでいる」と確信し、クランキーダーター50SRをコースを変えながら縦横無尽にリトリーブ。

すると、水面を割るような強烈なバイトとともにロッドが絞り込まれました。上がってきたのは、なんと47cm・1600gというド迫力のビッグフィッシュ!

現代のクランキングに求められる「ただ巻きだけでなくシェイク巻きにも対応するレスポンス」「濁りの中でも小粒ながら強烈にアピールする波動」。

それらを突き詰めて開発してきたクランキーダーター50SRのポテンシャルを決定づける1本となり、初日はキーパー6本、ノンキー1本という満足のいく結果で終えました。

ところが——。
翌日のプラクティス2日目、亀山湖は牙を剥きます。

朝の出船時、水温は前日より上昇して22℃。晴天の影響で水温が上がったのですが、前日に頻発していたボイルは完全に消滅。湖全体に重苦しい沈黙が漂っていました。

猪川筋でなんとかキーパー1本を絞り出したものの、その後は本湖、笹川、押切沢と各エリアを走り回るもノーバイト。前日の雨による恩恵は完全に消え去り、日に日に活性が低下していく「負のスパイラル」に入ったことを痛感しました。

本湖の泥濁りカバーにルアーをねじ込めば口を使う個体もいるようでしたが、ハードルアーオンリーのH-1グランプリにおいてその戦略は極めてリスクが高い。押切沢や笹川も、スタート順や他選手とのバッティングを考慮すると、潰れたときの保険がなさすぎるギャンブルエリアとなってしまいます。

翌土曜日に小雨が降る予報ではあったものの、雨量は1時間あたり1mm程度とダラダラ降るのみで、状況を好転させるほどのフレッシュな流れは期待できない。(結果的に朝かなり降っていたらしい)むしろ日曜日の本番当日は急速にクリアアップが進み、極限のタフリミット戦になることが予想されました。

迎えた9月27日、H-1グランプリ亀山湖戦。私のプランは、魚影のストック量が最も多い猪川・折木沢筋を手堅く攻めること。

朝イチ、折木沢周辺で単発のボイルが発生した瞬間を見逃さず、あらかじめデッキに用意していた「ステルスペッパー70F」をキャスト。水面を優しく引いてくると、狙い通りに水面が炸裂!

貴重な、本当に貴重な1本目を早い時間帯にキャッチすることに成功します。

しかし、そこからが本当の地獄でした。

日が高くなるにつれてバスの活性は完全にオフ。プラで好調だったクランキーダーター50SRにも、ライオットブレード9gにも一切のコンタクトがありません。

沈黙を破る一手となったのは、折木沢の一角にある水深2.5〜3mのフラットに絡む沈み物でした。

このピンスポットには目視できないながらも確実に魚が溜まっている。そこで、プレッシャーを与えずにボトム付近をトレースするため、「ステルスペッパー70S」に5gシンカーを噛ませたキャロライナリグを投入。

エレキでゆっくりとドラッギングしながら、沈み物のハンプをなめるように通過させた瞬間、ロッドティップに重みが乗りました。

慎重にネットインしたのは、痺れるような状況下でもぎ取った2本目!

その後は追加ならずそのままタイムアップとなりましたが、結果として2本でウェイイン。

蓋を開けてみれば、参加119名中ウェイインできた選手はわずか19名という記録的な超タフ戦。私の2本というスコアは、総合10位に入賞という結果をもたらしてくれました。

今回の試合、上位陣のパターンを振り返ると非常に多くの気づきが見えてきます。

優勝の鈴木選手(1本・51cm・2000gオーバー)は、野村ボート上流の橋脚・杭周りで「シングルコントロール」のスローロール。

2位の小林選手(1本・1470g)も、まどか岬周辺の1m前後のシャローで「スーパーイラプション3/4oz」をボトムに当ててヒラを打たせる釣り。

つまり、濁りを活かしてビッグフィッシュを一発で仕留めるなら、大型スピナーベイトのスローコンタクトが唯一無二のストロングパターンだったわけです。

一方で、数を揃えて3位に入賞したクリス選手は、私が2本目を絞り出した折木沢の沈み物スポットにおいて、「オーバーライド5g」のリフト&フォールで7バイト3フィッシュ。同じくボトムアップの千葉選手も同スポットで「フルーミー5g」を使い2本をキャッチして9位に食い込んでいました。

フィーディングに入らず、沈み物にじっとうずくまっているタフなバスに対し、メタルバイブの素早いリフト&フォールによる「反射喰い(リアクション)」を仕掛けるのが、数釣りの完全な正解だったのです。

私自身、ステルスペッパーのキャロというフィネスアプローチで1本をもぎ取ったものの、「もし水深2.5〜3mを高速でボトムノックできるシャッドを持っていれば」「メタルバイブのタックルを完璧に準備していれば」と、引き出しの差を痛感させられる悔しい試合でもありました。

急激な増水と濁り、そしてその後のクリアアップとタフ化。亀山湖の「活性のオンとオフの激しさ」を全身で体感した3日間でした。

っということで、プラの爆釣から本番の激タフ入賞まで。今週の亀山湖情報でした!

★タックル★
【シャロークランキング用】
ロッド:フェンウィック プロト 62CMLJ
リール:アルファスSVTW
ライン:エックスブレイド オルトロスFC 12lb
ルアー:クランキーダーター50SR(プロト)

【ボイル撃ち・表層用】
ロッド:フェンウィック ACES-CT 61SULP+J スーパークリッタースティック
リール:ヴァンキッシュ 2500S
ライン:エックスブレイド フィネスシャングリラ 0.6号+LDLフロロ 1号(70cm)
ルアー:ステルスペッパー70F

【沈み物ドラッギング用】
ロッド:フェンウィック LINKS 65SMLJ
リール:エアリティ LT2500S
ライン:エックスブレイド ゾーンフィネス 0.8号+フロロ 2号
ルアー:ステルスペッパー70SF-R(5gキャロライナリグ)

【ミドルレンジサーチ用】
ロッド:フェンウィック プロト67CML – STJ
リール:メタニウムMGL HG
ライン:エックスブレイド オルトロスFC 14lb
ルアー:ライオットブレード 9g